3月に行われる「KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”」に参戦決定していた木村フィリップミノル選手の対戦相手が決定。相手はKNOCKOUT-REDスーパーウェルター級王者のクンタップ・チャロンチャイ選手に決まりました。
久々の肘有りルールでしかもKNOCK OUT現役王者との対戦にも自信をのぞかせる木村フィリップミノル選手。猪木ボンバイエでの衝撃KOで勢いに乗ってるだけに楽しみなカードですね。
本記事では肘有りルールで現役王者に勝てるのか、「木村フィリップミノルVSクンタップ・チャロンチャイ」の試合展開&勝敗予想をしていきます。
木村フィリップミノルがKNOCK OUT現役王者と肘ありルールで対戦
「KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”」(3月5日 東京・国立代々木競技場 第二体育館)への出場を発表していた木村フィリップミノル選手ですが、王者クンタップ・チャロンチャイ選手との試合が決定。
K-1離脱後どの団体に参戦するのか注目を集める木村フィリップミノル選手。元K-1王者としてKNOCK OUTに電撃参戦、しかも肘有りルールでいきなり現役王者との対戦は激アツですね。
ここからはクンタップ選手のプロフィール紹介や、木村フィリップミノル選手との試合の勝敗予想をしていきます。
【クンタップ・チャロンチャイ】プロフィール&試合戦績
KUNTAP Charoenchai(クンタップ・チャロンチャイ)
生年月日 | 1980年4月24日 |
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国籍/所属 | タイ/BTC GYM |
身長/体重 | 174cm/70㎏(試合時) |
戦績 | 100戦73勝(21KO)18敗9分/第2代KNOCKOUT-REDスーパーウェルター級王者(-70.0㎏) |
クンタップ選手は100戦73勝(21KO)とものすごい数の試合をこなしてきてる百戦錬磨の元ムエタイ戦士
第2代KNOCK OUT-RED(肘有りルール)スーパーウェルター級王者のほか、
- M-1スーパーウェルター級王者
- 第4代WMAF世界スーパーウェルター級王座
と他団体でもベルトを巻いてきた実績もあります。
クンタップ選手は王者ではないもののムエタイの2大殿堂ルンピニースタジアムとラジャダムナンスタジアム両方ででトップランカーだった実力者。(ちなみにルンピニーとラジャダムナンのランカー=世界王者クラスと言われているほど)
- M-1
- シュートボクシング
- パンクラス
- 巌流島
- KNOCK OUT
とムエタイ以外にも様々な団体・ルールでトップ選手相手に試合をこなしてきた歴戦の猛者です。
バックボーンのムエタイのほか、キックからMMAまで幅広くチャレンジしてきているのがすごい
木村フィリップミノルはKNOCK OUT現役王者に勝てるのか?試合展開&勝敗予想
クンタップ・チャロンチャイ選手の経歴がすごいのは分かったけど、実際木村フィリップミノル選手とクンタップどちらが強いのか気になりますよね。
格闘技に絶対はないので100%とは言い切れないにしても、この試合は木村フィリップミノル選手が勝つ可能性がかなり高いと予想。
理由にファイトスタイル的に相性がいいことが挙げられます。
クンタップは打ち合いに応じるので木村ミノルとしてはやりやすいタイプ
クンタップ選手は左右の重いミドルキックと硬いパンチが得意。ファイトスタイル的にはどっしり構え前進し、相手との距離が近くなればミドルで止めさらに近距離になればパンチで仕留めに行くといった感じです。
フットワークもほぼ使わないので何をしてくるか分かり易さがあります。基本間合いが近くなればパンチで応戦するので、木村フィリップミノル選手は自分の得意な展開(パンチの攻防)に持っていきやすい相手です。
クンタップ選手は固いパンチを持ってるものの伸びがなく手打ちっぽいことも多く、木村フィリップミノル選手にはしっかり見切られパンチの打ち合いのなかでカウンターを合わせられる可能性大。
木村フィリップミノル選手がクンタップ選手のパンチを距離と角度で外し、一気に詰めてパンチをまとめる…とかありそうな展開ですね。
早い段階でパンチの打ち合いの展開になれば猪木ボンバイエでの矢地祐介選手のように早い段階でのKOもありそう
クンタップ・チャロンチャイは全盛期の強さじゃない
また、クンタップ・チャロンチャイ選手は2023年1月時点で42歳。
フィジカルがタフな強豪ファイターなのは間違いないですが全盛期の強さではありません。
スピードも木村フィリップミノル選手相手には分が悪いです。(木村選手はハンドスピードだけでなく打撃への反応速度やフットワーク、上体の動きなどもスピードがある)
逆にクンタップ選手が勝つにはいかにパンチの展開にさせないかがポイント。重いミドルをしつこいくらいガードに叩き込む、ローで削るなど戦略が必要ですね。
現役王者で自分とかみ合うファイトスタイルのクンタップ選手は、名前のある選手を食っていきたい木村フィリップミノル選手にとって美味しい相手ですね。
ルールが肘有り&首相撲有り、契約体重が72.0㎏
他にも勝敗を分けポイントとして
- KNOCK OUT-RED(肘有り&首相撲有りルール)
- キャッチウェイト72.0㎏で行われる
の2点も気になります。
木村フィリップミノル選手はこのクンタップ戦でK-1では禁止の肘有り&首相撲有りに挑戦する形になります。K-1に参戦前のキック時代に経験しているとはいえ、慣れない肘有りルールに対応できるかも見どころ。
「KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”」の記者会見で木村フィリップミノル選手は
- 「肘有りルールにも自信がある」
- 「逆にこっちが肘で倒したい」
と肘有りルールにも自信満々。
また、記者からクンタップ選手の首相撲からの膝に対応できるか質問され「(クンタップ選手は)そうするしかないんじゃないですか?」と余裕(自分に勝つには相手は首相撲しかないという意味)。
クンタップ選手が勝つには木村ミノル選手が近距離に入ってきた時に肘を合わせカットさせる、もしくは首相撲からの膝で仕留めることができるかどうかですね。
木村フィリップミノル選手が回転の速いパンチコンビネーションに肘打ちも織り交ぜてきたら破壊力ヤバすぎ…!肘を使って倒せるかも注目です。
契約体重72.0㎏は木村フィリップミノル選手に有利か
「木村フィリップミノルVSクンタップ・チャロンチャイ」は契約体重が72.0㎏で行われるとのこと。クンタップ選手はKNOCK OUT-REDスーパーウェルター級王者なので普段70.0㎏で試合をしています。
なので72.0㎏という契約体重は木村フィリップミノル選手に合わせた形と思われます。
木村フィリップミノル選手はブレイキングダウン7で安保選手との対戦が噂されていた時も72.0㎏を希望して結局流れている(あくまで噂ですが)経緯があるので72.0㎏がベストコンディションで闘える体重っぽいですね。
普段70.0㎏で試合しているクンタップ選手が72.0㎏ではパフォーマンスが落ちないのかも見どころ。普段より重い相手との試合なので本領発揮できず、パワーの差で圧倒されてしまう可能性もありそうです。
クンタップ戦の後はKNOCK OUTで「鈴木千裕VS木村フィリップミノル」実現?
クンタップ選手に勝ってからの話しですが、この試合でいい勝ち方をすれば今後KNOCK OUTの舞台で「鈴木千裕VS木村フィリップミノル」の激アツ対戦カードが組まれる可能性も出てきますね。
木村フィリップミノル選手は猪木ボンバイエで矢地祐介選手にKO勝利後、
- これからは名前の時代。有名な奴を揃えて(倒して)いきたい
- 狙ってるのはRIZINの鈴木千裕選手とか萩原京平選手
とRIZINフェザー級で連勝中の鈴木千裕選手を名指しし対戦希望をぶち上げています。
鈴木千裕選手はKNOCKOUT-BLACK(肘無しルール)スーパーライト級王者(-65.0kg)でもあるので、実現すればクンタップ戦に続きKNOCKOUT現役王者との連戦になりますね。(クンタップ選手は(-70.0㎏)
木村選手の対戦希望に対し、鈴木千裕選手もツイッターで「MMAでもキックでもいつでもやってやるよ」と反応しているため実現の可能性は高そう。
まずはクンタップ選手に勝たなければ鈴木千裕選手との対戦も遠のいてしまいそうなので、そういった意味でも3月の「木村フィリップミノルVSクンタップ・チャロンチャイ」に注目です!
前日計量で木村フィリップミノルが1.7㎏体重超過!ペナルティありで試合実施へ
2023年3月4日、「KNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”」の前日計量が行われました。全14試合のなかでも注目の対戦カード「木村フィリップミノルVSクンタップ・チャロンチャイ」( 72.0㎏契約)ですが、木村フィリップミノル選手が1度目の軽量で2.4㎏体重オーバー、3度目の再計量でもパスできず1.75㎏の体重オーバーをしてしまう事態に…
これを受けKNOCK OUT運営が両選手と協議した結果、
- 木村フィリップミノルは減点2から試合開始
- クンタップは8オンス、木村フィリップミノルは10オンスグローブ使用のグローブハンデあり
- 木村フィリップミノルはファイトマネー20%減額
といったペナルティを課せられたなかでの試合実施になりました。
1度目の軽量で2.4㎏オーバーは計量失敗のなかでもかなり重いケース
クンタップ・チャロンチャイ選手は普段70.0㎏で試合を行っています。この試合は72.0㎏契約というただでさえ木村フィリップミノル選手側に合わせた契約体重、その上1.7㎏オーバーは悪質と言っても過言ではありません。
ちなみにクンタップ選手は1度目の軽量でパスし、「私はしっかり準備してきたので相手の体重超過はあれど、明日は試合をしたい」と語っています。
クンタップ・チャロンチャイがKNOCKOUT-REDスーパーウェルター級現役王者の意地を見せるか、体重超過の木村フィリップミノルがそれでも強さを見せるのか注目です。
「木村フィリップミノル VS クンタップ・チャロンチャイ」試合結果
2023年3月5日にKNOCK OUT 2023 SUPER BOUT “BLAZE”にて行われた「木村フィリップミノル VS クンタップ・チャロンチャイ」の試合結果です。
- クンタップは普段の打ち合いとは異なりガードを固めつつローキックを多用、木村フィリップミノルは特に間合いを図る様子もなくゆっくり前進しプレッシャーをかけていく
- 木村フィリップミノルは左ボディ右ストレートのコンビネーションを様子見で打つ、ガードの上からでも身体が大きく揺れるクンタップ
- 木村フィリップミノルは左ボディを数発打ちボディを意識させてからの一気に間合いを詰め左フック、これがクンタップの顎を捉えクンタップは立ち上がれず
1ラウンド2分32秒、木村フィリップミノルがクンタップ・チャロンチャイを左フックで一撃KO。
体重超過があったのもあり、やはりスピードとパワーが違い過ぎましたね。木村フィリップミノルはいい選手なのに体重超過で評価をおっとして本当にもったいない…
向かい合った時の上半身の厚みが同じ階級の選手とは思えないほど木村フィリップミノルが大きかったですね。不利な条件の中でも試合を受けたクンタップ選手に拍手を送りたいです。
試合開始前のグローブタッチの際、クンタップが木村フィリップミノルの頭をグローブでポンと撫でたのが印象的でした(表情からも「プロ格闘家として契約体重は守れよ」というメッセージが込められていた感じ)
試合後に木村フィリップミノルがRIZINでのパッキャオ戦をアピール
クンタップ選手との試合後、木村フィリップミノル選手は「プロとして計量をクリアできずに申し訳なかったです」ファンとクンタップ選手に謝罪。そしてRIZINに参戦予定のマニーパッキャオの対戦相手に再度名乗りを上げ、会場に観戦に来ていたRIZIN榊原代表にアピール。
「パッキャオに勝つところが見たいなら僕と対戦させてください、お願いします」とアピールしリングを降りた。
実力的には相応しいけど、今回の体重超過を受けマニーパッキャオが了承しない可能性はかなりありそう