「元K-1スーパーウェルター級王者」木村フィリップミノル選手のK-1時代の経歴からRIZIN参戦の現在まで紹介していきます。
木村フィリップミノル選手は2021年のK-1ラストマッチまでの間、10試合連続(T)KO勝利という驚異のKO記録を見せつけK-1を席捲。その後K-1を離脱しボクシング転向を宣言していましたが紆余曲折経て、2023年6月に7年振りのRIZIN出場を発表しています。
木村フィリップミノル選手はこれまでの試合は「RIZIN参戦の下準備」とし、MMAがメインのRIZINでキックボクシングの魅力を見せていくとのこと。今後MMA転向があるのかどうかも気になる木村ミノル選手の最新情報をチェックしていきましょう。
木村フィリップミノル│プロフィール＆経歴
木村フィリップミノル
| 生年月日/年齢 | 1993年9月9日(29歳) |
|---|---|
| 出身地 | ブラジルパラナ州クリチバ |
| 身長/体重 | 172cm/70㎏～ |
| キックボクシング戦績 | 47戦37勝(30(T)KO)10敗 |
| 獲得タイトル | 第3代K-1 WORLD GPスーパーウェルター級王者/第6代Krushウェルター級王者/MA日本ライト級新人王＆MVP獲得 |
| その他 | Battle-Box所属 |
木村フィリップミノル選手は元K-1王者で"K-1中量級随一のハードパンチャー"。木村フィリップミノル選手は母が日系ブラジル人、父がイタリア系ブラジル人のクォーターです。
木村フィリップミノル│リスペクトする格闘家は？
木村フィリップミノル選手はK-1時代、「元K-1 WORLD MAX世界王者」魔裟斗さんを尊敬する選手として挙げています。
また木村フィリップミノル選手はMMA(総合格闘技)ファンとしても知られ、「PRIDEミドル級絶対王者」ヴァンダレイ・シウバもリスペクト。木村フィリップミノル選手の入場曲「Sandstorm(サンドストーム)」はヴァンダレイ・シウバの入場曲として有名です。
ちなみに「Sandstorm(サンドストーム)」はフィンランド出身のDJ「Darude(ダルード)」の代表曲
その他にボクサーでは
- 元ボクシング世界2階級制覇王者「日本人初の世界ボクシング殿堂入りボクサー」ファイティング原田
- 五輪金メダリスト＆世界5階級制覇王者「スーパー・エキスプレス」シュガー・レイ・レナード
- ボクシング史上初の世界5階級制覇王者「ヒットマン」トーマス・ハーンズ
- 世界4階級制覇王者「石の拳」ロベルト・デュラン
- 世界ミドル級3団体統一王者「マーベラス」マービン・ハグラー
などウェルター～ミドル級の世界クラスのボクサーの名を挙げています(ファイティング原田さんは軽量級)。
木村フィリップミノル選手がリスペクトしているボクサーを見る限り、ファイトスタイルはそれぞれ異なるものの「黄金のミドル級」時代のボクサーに影響を受けていることがうかがえます。かなり通好みのボクシング好きですね。
木村フィリップミノル│小学4年から格闘技を習い始める
木村フィリップミノル選手は3歳までブラジルで育ち、それ以降は日本でのふるさと山梨県に移り住んでいます。
小学4年(10歳)でキックボクシングを習い始める
格闘技を始めたのはボクシング映画「ロッキー」などアクション映画に影響を受け、山梨県の近所のジムに入会したことがきっかけ。
木村フィリップミノル選手は小学4年(10歳)でキックボクシングを習い始め、たった3カ月で空手の大会に出場。他の参加選手は空手着のなか、ひとりキックパンツで参加し準優勝しています。
山梨県の先輩だった「元ボクシング第52代日本フェザー級王者」渡辺一久さんは、当時小学6年の頃の木村フィリップミノル選手のサンドバック打ちを見て「この子すげぇ強くなるよ」と絶賛。
木村フィリップミノル選手は小学生の頃から「キックボクシングは好きなんですけど、そのなかでもボクシングに対するこだわりが人一倍あった」と語っています。
また、「キックボクシングのなかでボクシングの感性を最大限に活かしたい」とも語り、キックボクシングでもパンチ主体で闘う事へのこだわりを見せています。
ちなみに渡辺一久さんは現在の木村フィリップミノル選手の所属ジムで最狂ストライカー軍団「Battle-Box」の会長を務められています。
木村"フィリップ"ミノル「リングネームの由来」
木村"フィリップ"ミノル選手のリングネームは、元ボクシング日本フェザー級王者で地元山梨の先輩 渡辺一久さんが名付け親になったことが由来となっています。
木村フィリップミノル選手が東京に上京するにあたり、木村フィリップミノル選手のお母さんが渡辺一久さんに「うちの息子が東京出ていきたい、渡邉さんどうしたらいい？」とガストで食事しながら相談。
渡辺一久さんは「木村ミノルだけだとインパクトねーから、なんか良いサードネームねえかな」と提案し、木村ミノル選手のブラジルの名前"フィリップ"をリングネームとして付けたとのことです。
木村フィリップミノルの戦績
プロキックボクシング戦績
木村フィリップミノル選手のプロキックボクシング戦績は47戦37勝(30(T)KO)10敗
K-1スーパーウェルター級時代の木村フィリップミノル選手は、2019年3月に行われた「現K-1スーパーウェルター級王者」和島大海(わじまひろみ)選手との試合を皮切りに破竹の10連続KO勝利で第3代K-1 WORLD GPスーパーウェルター級王座を獲得。
その後実質的に木村フィリップミノル選手の「K-1引退試合」となった和島大海選手との3度目の対戦で、ボディや顔面への膝蹴り・ミドルで削られ3R左ミドルでKO負けを喫している。
王座陥落した木村フィリップミノル選手は安保ルキヤ選手からの対戦アピールがあったものの、両者の対戦は実現せず。2022年11月21日にK-1との契約を満了しています。
木村フィリップミノル選手のMMA(総合格闘技)戦績は1戦0勝1敗。
2016年9月に木村ミノル選手がRIZIN初参戦でチャールズ"クレイジーホース"ベネットとMMAデビュー戦を行っている。ベネットはPRIDE武士道で五味孝典選手らと激闘を繰り広げたトリッキーな"KRAZY"ストライカー。
当時K-1で剛腕ハードパンチャーとして鳴らしていた木村ミノル選手のRIZIN初参戦、しかもMMAデビュー戦ということで大きな注目を集め派手な打撃戦が期待された。
しかし試合では開始直後に放った木村フィリップミノル選手の飛び膝蹴りにベネットの右ストレートがカウンターでクリーンヒット、パウンド連打で1R7秒でKO負けを喫している。
若かりし頃のRIZIN榊原信行CEOとチャールズ"クレイジーホース"ベネット
2016年大晦日開催の「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント FINAL ROUND」にて「木村フィリップミノル vs チャールズ"クレイジーホース"ベネット」のダイレクトリマッチが組まれる予定だったものの、ベネットがビザのトラブルにより来日できず再戦は実現せずに終わっています。
木村フィリップミノル選手のMMAデビュー戦のセコンドには「PRIDEミドル級絶対王者」ヴァンダレイ・シウバが就いたことでも話題に。
ヴァンダレイシウバが木村ミノル選手のセコンドに就いた理由は
- 木村フィリップミノル選手がヴァンダレイレイ・シウバをリスペクとしていたこと(入場曲もシウバのサンドストームを使用)
- チャールズ"クレイジーホース"ベネットがヴァンダレイシウバと犬猿の仲だったこと
が関係している。
チャールズ"クレイジーホース"ベネットとヴァンダレイ・シウバはPRIDEのバックヤードで乱闘騒ぎになるなどしている経緯があり、バチバチの関係で有名。
木村フィリップミノルのSNS│YouTubeやTwitter(ツイッター)は更新してない？
木村フィリップミノル選手のSNSアカウントをチェックしたいファンも多いと思います。しかし木村フィリップミノル選手は現在YouTubeの動画投稿を一切行っていません。
木村フィリップミノル選手のYouTubeチャンネル登録者数は7.28万人ですが2021年から動画投稿を停止、さらにこれまでの動画もすべて消されています(非公開)。
YouTube動画が消された時期がちょうど木村フィリップミノル選手がK-1を離脱したころと時期が重なるため「これまでの過去にとらわれず、新たな道を進んでいく」という意思表示かも？
これまで木村フィリップミノル選手は元K-1王者の武尊(たける)選手やRIZINファイター朝倉未来選手、フルコンタクト空手王者 福地勇人さんなど数々の大物格闘家とYouTubeコラボしています。
木村フィリップミノル選手のチャンネルではコラボ動画は削除されてしまってますが、コラボ相手側のYouTubeチャンネルでは木村フィリップミノル選手が出演している動画が観れます。木村ミノル選手のYouTubeコラボ動画が観たい方はコラボ相手のチャンネルをチェックしてみましょう。
また、木村フィリップミノル選手のTwitter(ツイッター)アカウントは更新されていないどころか現在はTwitterアカウント自体が存在していません。
RIZINファイターをはじめ格闘家の間ではTwitterでのトラッシュトークが流行ってますが、木村フィリップミノル選手はSNSに時間を取られず練習やプライベートに専念するためツイッターアカウント自体を削除したのかもしれませんね。
木村フィリップミノルのドーピング＆ステロイド疑惑について
木村フィリップミノル選手はK-1時代から試合するたびにドーピングやステロイド使用疑惑を噂されSNSなどでバッシングされています。
木村フィリップミノル選手がドーピング＆ステロイド使用疑惑を噂されている理由は、
- 同階級の日本人格闘家に比べ筋肉量が多く、規格外に発達した肉体＆パワーを誇っている
- あまりにもヤバすぎるKOを量産してきている(K-1時代10連続KO勝利)
- ステロイド使用疑惑が噂されながらもドーピング検査を行わない姿勢を一貫して通してきている
といったことが挙げられます。
2017年にK-1で木村フィリップミノル選手と対戦し判定負けしている城戸康裕選手は、木村フィリップミノル選手が和島大海選手に敗戦し王座陥落した際に以下のようなツイートをし「ドーピング＆ステロイド疑惑」に言及。
城戸康裕「身体が小さくなってるって事はやめたってこと そーなると絶対勝てない 正義は必ず勝つ これが真実」
城戸康裕選手のツイートは名前を明言してはいないものの、木村フィリップミノル選手が和島大海選手にKO負けしたタイミングでのツイートのため木村ミノル選手に向けてのディスと思われます。
城戸康裕選手以外にも元RIZINファイター祖根寿麻選手も「身体が小さくなってる」といった内容のツイートをして木村ミノル選手の「ドーピング＆ステロイド疑惑」に言及。
木村、9月やるか。
— 安保瑠輝也 Rukiya anpo (@anpo_rukiya) June 24, 2023
俺が金出してもええから
ドーピング検査有りな。
また、RIZINで木村フィリップミノル選手との対戦が期待されている安保瑠輝也(あんぽるきや)選手は、対戦アピールしつつも「ドーピング検査することが条件」としています。
しかしKO負けを喫した和島大海選手との試合でそれまでに比べパフォーマンスが良くなかった原因は、木村フィリップミノル選手が肋骨が折れている状態を押しての試合出場だったことが判明しています。
RIZIN榊原CEO「木村フィリップミノル選手にドーピング検査実施」
これまで一部の格闘家や格闘技ファンの間でドーピング＆ステロイド使用疑惑を噂されながらも木村フィリップミノル選手はドーピング検査を行っていません。その理由として
「ドーピングを疑われるってことは褒め言葉でもあって、身体をデカくするにはドーピングだけじゃなくてコンスタントな食事管理とかトレーニングを徹底しないとデカくならないんで。減量より努力が必要、それをドーピングと言われるなら逆に褒められてると思いますね」
とインタビュー動画で語っており、「検査費用出すならドーピング検査だってなんだってする」としています。
また、2023年6月24日に出場した「RIZIN.43」の試合後会見にてRIZIN榊原信行CEOは「木村ミノル選手にドーピング検査を実施した」と明かしています。
- 「木村ミノル選手、ドーピング検査を実施してますのでその結果は事後出てきます」
- 「(ドーピング検査実施したのは)彼がドーピングを疑われていることを払しょく(疑いを晴らす)するために受け入れて検査をやっています」
- 「ドーピング検査結果は検体をアメリカの検査機関まで送るので、1か月ほどかかります」
- 「RIZINとして白だっていう事をはっきり言える状況を作っておきたいということで実施してます」
今回RIZINでのドーピング検査で潔白を証明できれば、木村フィリップミノル選手への「ドーピング＆ステロイド使用疑惑」の声も減りそうですね。
木村フィリップミノル選手のRIZINドーピング検査結果の詳しい内容はこちらをチェック↓
木村フィリップミノル、RIZINドーピング検査陽性に│ステロイド薬の名前＆使用時期はいつから？
木村フィリップミノルの現在は？
K-1スーパーウェルター級王者＆Krushウェルター級王者を獲得
木村フィリップミノル選手はRIZINでのMMAデビュー戦の約2年後、2018年8月にKrushウェルター級タイトルマッチ「塚越仁志 vs 木村フィリップミノル」で1RKO勝利しKrushウェルター級王座獲得。
試合後 木村ミノル選手はマイクパフォーマンスで応援に来ていた恋人をリングに呼び、公開プロポーズし話題に。王座獲得のみならずプロポーズにも成功しています
翌年には新世代ファイターとして存在感を増してきていた近藤魁成選手との防衛戦にも勝利し、初防衛に成功。
2020年3月「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」に木村フィリップミノル選手が優勝候補として出場。
1回戦・準決勝・決勝戦と3連続KO勝利でトーナメントを制覇し、木村フィリップミノル選手がK-1 WORLD GPスーパーウェルター級王座獲得に成功しています。
2020年7月、木村フィリップミノル選手はKrushウェルター級王座を返上。「このベルトを巡って次世代の選手が素晴らしい試合を繰り広げることを期待してます。自分はみんなが見たいK-1を体現できる選手になります」とさらなる活躍を宣言しています。
2021年12月、木村フィリップミノル選手はこれまでトーナメント含め2度KO勝利している和島大海選手と3度目の対戦。和島大海選手の上下に散らす蹴りで削られ、3R終了間際に左ミドルでKO負けを喫し王座陥落した。
試合後 木村フィリップミノル選手は試合前に肋骨を負傷していたことが判明
木村フィリップミノルがK-1との契約を終了│ボクシング転向を宣言
「木村フィリップミノル vs 和島大海3」が木村フィリップミノル選手のK-1ラストマッチとなり、1年間の沈黙後K-1との契約が満了したことを発表しています。
木村フィリップミノル選手はK-1引退後、今後の展望として「ボクシング転向」する旨の発言をしています。しかし公式に記者会見などで発表したわけではなく、自身のインスタLiveでサラッと宣言したことが格闘技ファンの間で話題となりSNSなどで拡散された形となっています。
木村フィリップミノルのボクシング転向はどうなった？
木村フィリップミノル選手はボクシング転向を宣言したのち、ボクシングの試合をせずに様々なキックボクシングイベントに参戦しています。そのため「木村フィリップミノルのボクシング転向はどうなったの？」と気になっている格闘技ファンも多いのではないでしょうか？
2022年12月に木村フィリップミノル選手はINOKI BOM-BA-YE×巌流島に電撃参戦。その際のインタビューにてボクシング転向について次のように語っています。
木村フィリップミノル選手のボクシング転向についての見解は以下の通り。
- 「日本の格闘技界で出来ること全部、様々なジャンルの格闘技をやっていきたい」
- 「ボクシングやりたい気持ちはあるけど、ボクシング協会に入って格闘技人生を捧げるというのは僕には向いてないし合っていない」
- 「日本のボクシングは現役ボクサーの間は、他の格闘技のリングで試合できない。思った以上に制限が多いなと」
- 「でもいずれは色々整ったらボクシングにもチャレンジしたいと思います。格闘技人生は長いのでいずれは挑戦したい」
木村フィリップミノル選手はK-1卒業後、RIZINなど様々なリングに上がり注目を集めています。ボクシング転向はしないと思われていましたが「いずれはボクシングにもチャレンジしたい」という気持ちを持っている模様。
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木村フィリップミノルが7年振りにRIZIN参戦
RIZIN.43 「○ 木村フィリップミノル vs ロクク・ダリ ×」試合結果│1R1分8秒 KO(左フック)
木村フィリップミノル選手の7年振りのRIZIN参戦で注目を集めた「木村フィリップミノル vs ロクク・ダリ」は木村フィリップミノル選手が終始圧倒、左ボディからの左フックでKO勝利を収めています。
ロクク・ダリは左フックで立ったまま失神、追撃の右ストレート左フックで前傾でマットに沈んだ
7年振りのRIZIN参戦でビックインパクトを残した木村フィリップミノル選手。試合後インタビューでは「(RIZINでは)安保とブアカーオと闘いたい」と改めて宣戦布告、K-1時代実現しなかった「木村フィリップミノル vs 安保瑠輝也」がRIZINの舞台で実現の機運が高まっています。
